第五章 アンケートからの質疑応答 

モデルルームの初見学を実現した隆夫妻。アンケートを書き、いよいよ営業マンとのご対面。

「おはようございます。」後ろから営業の人がやってきた。A氏は自己紹介を簡単に行い、早速アンケートに目を通している。30秒で全部読み上げ、すべて理解したような顔で話しを始めた。

「まず、マンション見学が初めてということで、聞きなれない言葉があると思います。遠慮せずに聞いてください。そして、私は家を売るのが仕事ではなく、家を探しているかたに合った住まいを紹介することが仕事です。結婚相談所のマッチングのようなものです。」

「どんな家に住みたいかをまず聞かせてもらいたいと思います。それからお二人の意見を反映した間取りを形にして、ここにある間取り集の中からもいいとこどりをしながら更に理想の住まいを探しましょう。」

「そのためにアンケートを書いていただきました。まずはざっと行きましょう。」

「隆さん、奥様、ご出身はどちらですか?」

急に来た。なぜそれが必要か分からなかったので聞き間違えたかと耳を疑った。「二人とも千葉です」と答えたが、先が読めない。

「そうですか。お付き合いは長いんですか?幼馴染とか。」ときかれたので、よくわかったなと思いながらそう答えた。「話し方から、千葉の人かと思ったんです。私も千葉県出身なので。」そういうと、ケラケラ笑った。「何駅ですか?私は船橋市の北の方です」隆達も習志野市だから隣だ。同郷だとなんだかほっとする。千葉県人となんでわかったのか聞いたら、呼吸が合うからだという。なんとなく話しやすいということ。もう15分前の他人同士ではなかった。

妻も同じで、緊張感が取れていた。同じ人間なんだと思った。

何中学校ですか?知ってます、サッカーの試合で対戦しに行きました。などと共通項が出てくること出てくること。多分一度でなく道ですれ違っていると思う。

「ところで、お二人は今どんな家にすんでいます?何か不便はありますか?」

「そうですね。ちょっと家賃が重いかなとは思っていますが、それほど住みにくいとは思っていませんで・・。」

「それでは、今満足はしているが、このままでは家賃が勿体ないと思っていらっしゃいますか?」

知子「その通りです。友人から同じことを言われてアーっと思って。」

「ご年齢が29歳ですよね。自然とそう感じるタイミングなんです。結婚式やハネムーンや、車を買ったり、比較的大きな出費が終わり、そしていよいよ家なんですよね。違いましたか?」

「よくわかりましたね。」

「みーーーーーーーんなそうですから。」

なぜかにやっとしてしまった。正解だと言われると自信になる。人生の正解はないと聞いたが、今はある気がしてきた。ーA

「やっぱり、子供とかできるかもしれないし、妻は働けなくなるかもしれないし、今しかないと思って来たんですよね。もう少し大きな家に住み替えて、一生暮らせるようなしっかりした地震にも強い家が必要かと思います。」

聞かれていないことを喋りだす夫。楽しそうだが余計なことを言ってくれるなと妻。

「奥様はご主人様と同じお考えですか?」

「はい、概ね。」

「お二人のお話から、どのような家族像が理想なのかわかってきた気がします。子供がいて、夫婦がいて、賑やかで。健康でいられて幸せで。そうすると、家なんてどんなんでもいいですね。」

「いやいや。子供に将来あげられるような資産を残したいと思っています。なんて真面目に答えてしまいましたが。」と隆。結構考えている。

「冗談です。子育てをし、子や孫に資産を残すには新築のマンションがいいと思います。今は高強度コンクリートのマンションが主流で、100年でも持つと言われています。ただ、10年以上前の中古マンションの場合は確認が必要です。普及してそれほど経っていないので高強度コンクリートかどうか疑わしい場合があると思われます。」

「話はそれますが、地震で倒れたりしませんか?」

「はい、こちらは住宅性能評価を取得しており、100年から200年に一度の地震でも倒壊しない程度という評価をもらっています。重要事項説明時に詳しく説明する事項となります。」

難しい言葉が出てきた。聞いても分からないと思うが聞いてみた。

「住宅性能評価というのは、第三者機関の客観的な評価です。小学校でいう期末の通知表みたいな感じでしょうか。取る義務はないです、安心マークだと思ってください。重要事項説明につきましては、住宅を購入するうえで必要なものです。ここは詳しく説明します。住宅はとても高額なので、しっかりと説明を理解したうえで購入しないと一生後悔することにもなります。そこで国は、国家資格に合格した人”宅地建物取引士”の資格保持者により、住宅の説明を声を出し読み上げて説明させることを義務化しました。私もその宅地建物取引士の免許を保有しております。5年ごとに更新され、講習を受け続けないと無くなってしまいます。例えばテレビを買ったときにも説明書が同封されていますよね。それは声に出して店員が読み上げることはないと思いますが、重要事項説明書も同じく説明書なんです。家の場合、2時間くらいかけて説明します。しっかり理解したうえで、正式に契約となります。なので、契約の前に地震のことや洪水、地盤沈下やがけ崩れなど、聞かないといけないことは全てこちらに説明義務があると思っていただけたらと思います。聞かなかったから知らずにマンションを買っちゃいました。ということは基本は無いです。お判りになりましたでしょうか?」

とても分かりやすい説明で、少しわかった気がした。聞くことに慣れ「契約って何ですか」と聞いてみた。

「その前に、買いたくなったら{申し込み}を書いてもらいます。私はこの部屋が買いたい。他の人がこの後にきても、取り置きしておいてね。という書類です。一方的に、弊社に対して購入の意思表示をしてもらいます。そして弊社が売りますよ(当然ですが)と双方合意ができたら契約書を書きます。その間に一つ手続きがあり、ローンの審査をしてもらいます。ローンがちゃんと通り、買えるかどうかの審査です。そして契約となります。スケジュールについては一覧表でお渡ししますね。」

少し覚えきれなくなってきた。また買うときに聞こうと思った。

「契約まではまだ2ステップです。全部で6ステップありまして、今日は覚えられないほどのことがこれから起きます。これは後でも良いと思います。6ステップもありますが、大丈夫です。私が隣に居りますので。」

「今日はお話が少し重い内容が多くなってしまいました。本当は初めてのモデルルームであれば(きれいなお部屋だねえ)と楽しんで帰ってもらえたら十分だと思います。難しいことは後でいいんです。さて、長くなってしまいましたが、これからモデルルームのご案内になります。よろしいですか?明日にします?」

続く

次回は、購入までの流れをまとめてフローチャートでご案内します。そしてそのあといよいよモデルルームへ案内します。

考察

A-みんなと同じです。という言葉。日本人は弱いらしい。総中流階級の名残で、周りと同じことをしていればみな豊かな暮らしができた。今は周りにかかわらず決断していかないといけない。だから個別の資金相談(お金の人生相談)が必要になってくるはずである。それはFP(ファイナンシャルプランナー)が専門。余談だが、住宅の予算を決めるときに会社の同僚にいくらの家を買ったか聞いて予算感を得る人がいるが、親から多大な援助をもらったとか同僚に正直に言わないので、参考になるかどうか、よく考えて自身で判断しましょう。(予算は今後じっくりやります)

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